Vol.001

ご夫婦ともに職人でもある販売店「大工道具の曼陀羅屋」

ご夫婦で大工道具の専門店と手造り木製家具の製造販売を行っている大工道具の曼陀羅屋 店主:手柴正範さん。ご夫婦とも木工職人でもあり、鉋の薄削りで0.001ミクロンを競い合う「削ろう会」には第8回から20回以上参加しています。

■普段の仕事内容について聞かせていただけますか。

曼陀羅屋画像

主に鉋・鑿・天然、人造砥石といった大工道具の通販サイトと木製家具の製造販売の2つを行っています。中でも重要な仕事である購入された鉋の研ぎは毎日。

--- 鉋は包丁と違い、研いでから購入者へ手渡されるのですね。初めて知りました。

もちろん。鉋というものは、基本、買ってすぐには使えないから、鉋を購入されたら希望で使える状態にしてからお渡ししています。だから、鉋研ぎは仕事の中でもとても重要な部分。 鉋の場合、裏としのぎの両面を研がないといけません。当然、上手に研ぐ必要があるので、その都度、砥石も変えています。裏を研ぐためにはナニワ研磨さんのエビ印ダイヤモンド角砥石を使っています。そして、最後の最後に化粧研ぎとして天然砥石の巣板をササっと使用しています。そうして仕上げた鉋には裏の平面性があるので抜群の切れ味が生まれます。
しのぎは#2000の砥石から、ナニワ スーパー砥石シリーズで仕上げています。
ナニワ スーパー砥石の#10000のカエリの取れ方は他に類を見ない早さがあります。

--- とても手が込んでいて驚きました。

ええ、だからお客様からはとてもよく切れると高い評価をいただいています。
砥石はそれぞれのコンビネーションと使い方で切れ味が上がります。

■業界のユーザーから高い信頼を得ていますが、どのような姿勢で接していますか?

砥石画像

砥石も新しい製法で作られた物が増え、それぞれに特徴のある砥石が増えました。それに応じて、研ぎ方にも新しい研ぎ方が増えてきました。
だから、お客様が購入した道具を使いこなせるよう上手な研ぎ方、新しい研ぎ方をお伝えするようにしています。
例えば「この鉋の中研ぎには、こういう砥石でこういう研ぎ方をすれば仕上げ研ぎがラクですよ。いい刃がつきますよ。」と提案し、来店されたお客様には研ぎ方を実際に研いでもらいながらお伝えしています。料金も教室といった訳ではないため無料です。

--- 商品ページにも砥石の事をとても詳しく書かれていますよね。それもすごく丁寧に。

研いでる画像

商品ページには特徴や使い方をなるべく詳しく掲載しています。逆に鉋の場合は「ハイス鋼の鉋の場合、この研ぎ方がいいので、こう研いでください。」と鋼材から製品自体の特徴・評価をお客様に説明しています。評価も一回使っただけではなく、しっかり使い続けた上での評価と使い続けないと見えてこない商品の特徴・癖・注意点・対処法をお伝えしています。砥石の事、使うお客さんのことを知った上で適切な物を選別しています。

--- 商品とお客さんの事をしっかり理解しているからできる事だとわかりますね。高い信頼も頷けます。

商品も人もしっかり見て提案します。だから気にいってくれたお客さんや噂を聞いた人から相談メールがたくさん届きますよ。

---ここまで何品かナニワ製品が話に出てきましたが、その中でもお勧めする砥石はありますか?

私は断然、「エビ印 ダイヤモンド角砥石」ですね。これは絶対店頭でもオススメしていますし、私自身も手放せない砥石になっています。

--- 研ぎ味はもちろんですが、やはりダイヤモンド角砥石の平面維持力が大きいですか?

カンナ画像

とても大きい!基本的に大工道具の刃物は直線を作る刃物なので、それを作るにはダイヤモンド角砥石が一番いいですね。#3000でも#6000でも裏を研ぎあげると、しのぎ面の研ぎがとてもラク。深い傷が入らない為かいい刃がつきますし、#3000ぐらいになると天然砥石と仕上りは変わらないと感じます。
天然の仕上砥石の粒度はだいたい下は#4000~#10000ぐらいだけどそれと同等の仕上りです。
でも。お客様にはシリーズで全部揃えてよ。て言ってもやっぱりそういかないよね。
だから、どれか1本ってなったらダイヤモンド角砥石#800。その後に仕上げ砥石に移行しても若干の傷は残るけど、十分な切れ味が出るね。

■鉋研ぎが上手くなりたい人、これから始めようと思う人へアドバイスするなら?

面直し画像

そうですね。砥石を使う上で一番大切な事は砥石の面直し。基本、平面を維持する事。特に上手になりたい、大工道具を扱っているなら、とにかく平面の維持・管理。これが上達するのに一番大切な事です。

--- 確かに面直し、平面の重要性を知らない人が多いですね。ただゴシゴシ研げばいいって訳ではないですもんね。

そう。平面じゃない歪んだ砥石でゴシゴシ研いでも刃は丸くなるだけだからね。そうなると次に研いでも刃先に鋭い刃がつきづらい。研ぎがあまり上手じゃない人の刃を見ると刃が丸い。それで歪んだ砥石で研いでいるなってわかります。
あと、一人で考えたり、レビューを参考にするより、講習会や展示会で色々な適切なアドバイスをもらう事が大切。自分一人で考えるととても回り道になります。だから実際に、見て・聞けて・研がせてもらえる事ができるお店を見つける事も上達の早道ですね。

手柴さんは大工道具の専門店と工房を運営する両方の視点を持った人でした。 初めてお会いしましたが、とても気さくな方で鉋にあまり詳しくはない私にもわかりやすく説明をしてくれました。 お店はなかなか見つけづらい所にありますが、是非、訪れてみてください。


■店舗紹介

店舗画像

大工道具の曼陀羅屋(まんだらや)
〒857-0126 長崎県佐世保市上柚木町3703
URL:http://www2.odn.ne.jp/mandaraya/

木の工房 花みずき
〒857-0126 長崎県佐世保市上柚木町3703
URL:http://www2.odn.ne.jp/oak/

■今回紹介いただいた商品

ダイヤ角砥画像

エビ印 ダイヤモンド角砥石
品番 サイズ mm 粒度
DR-7504 210×75×16 #400
DR-7506 #600
DR-7508 #800
DR-7510 #1000
DR-7530 #3000
DR-7560 #6000

●ダイヤ層:厚さ1mm

●ドレッシング砥石付 サイズ:75×15×15mm


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